施術案内

当治療所の理念

「直本針灸治療所の治療を受けてよかった」と思っていただくこと

患者様の健康と、その健康を維持することを目標に施術を行います。
そのために、部分だけの治療にとどまらず、根本の原因の解消と体全体の調整を大切にします。

さらには、患者様とのコミニュケーションを大切にし、治療方針のご提案や養生法を通して、冷えない体・健康な体づくりを目指します。

施術の流れ

STEP
問診
問診

「からだに聞く」=診断(問診、触診、気診)を、何より重要と考えています。

最初に行う問診では、患者様の気になる症状はもちろん、生活のスタイルや習慣なども聞かせていただきます。

次に行う触診や気診とあわせて、症状の原因がどこにあるのか、患者様の体質はどうかを見極めていきます。
そのうえで、施術方針・施術内容を患者様とご相談し決定します。

STEP
触診
触診

触診では、実際に患者様の体に触れて、状態をチェックします。

脈診
腹診

脈診(みゃくしん)では、左右の手首あたりにある脈の状態を診ることで、体や経絡の状態を診断します。

腹診(ふくしん)では、おなかに軽く触れ状態を診ることで、体の状態を把握します。

また、触診やお話をお聞きしながら、他にも顔色や姿勢、舌やお肌の状態、呼吸の様子、体臭など、患者様の様々な状態を確認します。

STEP
気診
気診

「気診(きしん)」は、体の内外にある「気」の状態を診るテスト法です。

患者様の症状や状態、体質などにより、体を取りまく「気」の状態も変化します。

左手をセンサーにして、微細な「気」の反応を検知します。

「気」の反応を診ることで、気の状態、経絡の異常、適する治療法など、様々な条件で確認を行い判断していきます。

STEP
はりきゅう施術、気診
はり施術

問診・触診・気診をもとに、はりきゅう施術、気診を行います。

はり施術では、とても細い鍼をごく浅く刺すだけですので痛みはほとんどありません。鍼とイオンパンピングコードにより、経絡のバランスを整えるとともに、それぞれの症状に対応していきます。

きゅう施術では、症状に働きかけるツボにお灸を行うことで、血行を促し症状を改善します。また、温灸器を使用して経絡の流れに温熱を伝える、オリジナルの温熱施術も行います。

気診では、気功により「気」の状態をきれいに整えることで、様々な不調を取り除きます。

それぞれの施術の特徴や、使用する鍼灸用品については、下記の「施術の特徴」をご覧ください。

STEP
施術後の説明
施術後のアドバイス

施術後は、症状や体の状態、気の状態を確認し、患者様の状況をご説明させていただきます。

そのうえで、患者様の症状の緩和や改善に向けて、今後の施術方針をご相談・ご提案させていただきます。

気になるところ、不安なところなどがございましたら、ご遠慮なくお尋ねください。

また、冷えない体・健康な体づくりのために、普段の生活に取り入れて行っていただける養生法なども、患者様お一人お一人に合わせてアドバイスさせていただきます。

鍼灸の効果

鍼灸と東洋医学

当治療所では、伝統的な東洋医学の考え方を基礎として、はりきゅう治療、気診治療を行っています。

体には、生きていくために大切な「気(き:エネルギー)」「血(けつ:栄養)」があると考え、その通り道を「経絡(けいらく)」と呼んでいます。

また、東洋医学の中には、すべてのものは「陰(いん)」と「陽(よう)」に分けることができ、それらのバランスが規律となるという考え方があります。これは体についても同様です。

健康な時には、気・血が滞ることなく流れています。
しかし、ストレスや不規則な生活、飲食、仕事など、様々な原因により、気・血が停滞したり、陰と陽のバランスが崩れると、体に不調が現れてきます。

さらに、経絡は内臓ともつながっています。
内臓が不調になると、それに関係する経絡にも変化が現れます。
逆に、経絡の流れに異常があると、関係する内臓にも症状が現れます。

このような考え方に基づいて、脈診、腹診、触診、気診などを使って、症状や患部の痛みだけでなく、総合的に体の状態を見極めます。

そのうえで、それぞれの患者様に適した、はり治療やきゅう治療、また気診治療などを行うことによって、「経絡」や「ツボ」に働きかけ、滞った気・血をスムーズに流れる状態に戻すとともに、陰陽のバランスを整えていきます。

それにより、本来備わっている自然治癒力を高めて、健康な体にするアプローチを行います。

「冷え」について

自分では気づかない間に冷え性になり、冷えからくる様々な体の不調を訴える人は少なくありません。

体が冷える、夏でも汗が出ない、体がむくむ、胃が重い、頭痛がする、疲れやすい、生理不順など様々な症状があります。

ではなぜ、冷えるとこれらの症状が出てくるのでしょうか。

全身を巡る経絡には、気(き:エネルギー)、血(けつ:栄養)が流れています。
また経絡は、1本1本がそれぞれに関連する内臓ともつながっています。

夏場の過度のクーラーや寒い時に薄着で冷やすなどの直接的な冷えはもちろん、ストレスや運動不足、暴飲暴食など、生活スタイルや習慣による要因によっても、この気血がスムーズに流れなくなることがあります。

気血の滞りにより、気や血が届きづらくなっているところに「冷え」が現れます。
また、滞っているところでは、その内臓の働きを低下させ、関連する経絡のバランスを崩してしまいます。それにより、また別の経絡に影響を与えることもあります。

冷えについてイラスト

例えば、「気」を巡らせ「血」の流れを支配している「肝(かん)」という経絡に異常があると肝の働きが低下し、月経不順、生理痛などの症状が現れることがあります。

また、気血の滞りが、飲食物の消化を行い気の生産を司る「胃(い)」という経絡だったならば、それにより胃の調子は悪くなり、食欲不振や胃が重いといった不調が出てきたりします。

これらのように、気血が滞った場所や経絡の異常によって、それらに関係する症状や不調が現れます。

当治療所では、患者様の気血の滞りはどこにあるか、異常のある経絡と関連する内臓はどれなのか、またどのように経絡がバランスを崩しているのかなど、問診、触診、気診などにより探っていきます。

次に、異常がある経絡やバランスの状態をふまえ、それらの治療に最適なツボに、はりきゅう治療や気診治療を行います。

それにより気血の流れやバランスが正常になるよう働きかけ、症状や元になっている「冷え」を改善させます。

また、気血を滞らせて「冷え」を招く元になっている原因を取り除くためにも、治療だけでなく、生活習慣を見直すことも大切になってきます。

そこで、患者様の症状や体の状態に合わせた治療を行うとともに、冷えない体・健康な体づくりのために、普段の生活に取り入れていただける養生法もアドバイスさせていただきます。

養生法には、食事や習慣のアドバイスだけでなく、おうちでできるお灸、湯たんぽを使った冷え対策、運動療法などがあります。

湯たんぽを使った冷え対策
運動療法

「自分の冷え性は体質だから」とあきらめていませんか?

伝統的な東洋医学の考え方を基に、体全体のバランスを整えることで、患者様の「冷え」の改善にアプローチいたします。

このような方が来られています

当治療所へは、このような患者様が来られています。

  • つらい冷え性を治したい
  • 手や足が冷える、腰が冷える
  • 夏でも汗が出ないほど冷えて困る
  • 生理痛がつらい
  • 生理不順
  • 手足や顔のむくみが気になる
  • 胃が重い、むかむかする
  • 便秘や下痢がつらい
  • 頭痛がする、偏頭痛
  • 自律神経失調症
  • めまい、耳がつまる・耳鳴り、立ちくらみ(メニエル氏病)
  • 寝つきが悪い、不眠症
  • うつ病
  • パソコンばかりで肩がこる、目が疲れる
  • いつも肩がこっている
  • 髪をとかすのに腕が上がらない(四十肩・五十肩)
  • 腰が痛くて、長時間座っていられない
  • 坐骨神経痛
  • ひざが痛い(立つ時、歩く時、正座ができない)
  • 湿疹
  • 疲れやすい、毎日の疲れがとれない
  • その他の不定愁訴
  • 日ごろからの健康維持管理をしたい

など。

これらのような不調、症状だけでなく、お困りのことや気になることがございましたら、お気軽にお問い合わせください。

施術の特徴

はり施術

はり施術に使用する鍼

ディスポーザブルの鍼

はり施術を初めて受けられる前には、「鍼って痛くないの?」と心配になられるのは当然のことだと思います。

「太くて長い鍼を使って、痛くて怖い」というイメージがあったりしますが、当治療所がはり治療で使用する鍼は太さが0.12~0.14mm前後と、髪の毛ほどの太さしかありません。また、長さも短いものを使用していますので、痛みはほとんどありません。

そのうえでツボを正確にとらえ、適切で心地よい刺激を加え、さらにイオンパンピングコードを使用して経絡を整えていきます。

もちろん、使用する鍼はすべて使い捨ての鍼(ディスポーザブル鍼)を使用し、鍼のシャーレも使い捨てのものを使用していますので、感染の心配もなく清潔で安心な施術を受けていただけます。

はり施術

患者様お一人お一人、症状・体質・その時のご体調などによって、はり治療の方法や使用するツボ、また鍼の本数などは異なります。
丁寧な診断を基に、患者様のその時に一番あった、はり治療の方法を選択します。

また、はり施術が苦手な患者様には、お灸だけの施術も行うこともできますので、お気軽にご相談ください。

○ イオンパンピング

イオンパンピングコード

患者様の症状などから治療する経絡を決定し、数ヶ所の選び抜いたツボに鍼をごく浅く刺します。
そのペアとなるツボ同士をイオンパンピングコードで繋ぎ、約10分程度そのままにしていただきます。

イオンパンピングに使用するイオンパンピングコードは、中にダイオードが組み込まれているコードで、無数にあるツボの中から患者様に適したツボのペアを繋ぐことにより、症状を改善したり、体全体を整えたりすることができます。

この治療法では、外部の器械などから電気を流すわけではないので刺激や痛みはありません。

○ 円皮針(えんぴしん)

円内鍼

直径1cm程の和紙シールの真ん中に、とても小さな鍼が固定されている使い捨ての鍼です。
シールごとお肌に貼り付けますが、鍼は太さは0.2mm、長さも0.3~1.2mmとごくごく小さいので、痛みや違和感はありません。

施術後も数日間、持続的にツボへ刺激を与えたい時に使用します。

筋肉に強い痛みがある時などに使用し、施術が終わった後も貼ったままにしていただきます。

数種類の長さが違うタイプがあり、患者様の症状・状態により、長さや貼り付ける期間などを変えています。

○ 皮内針(ひないしん)

皮内針

太さ0.14mm、長さ3mmと、とても細くて小さい針です。
皮膚のごく浅い部分に、皮膚と水平方向にわずかに刺す方法です。
鍼を刺した後は専用のテープで固定しますので、鍼が動くことはなく痛みや違和感はありません。

施術後も数日間、持続的に微量な刺激をツボへ与えたい時に使用します。

患者様の症状・状態により、貼り付ける期間を変えます。

○ 灸頭鍼法(きゅうとうしんぽう)

灸頭鍼法

直径2cm程のお団子状に丸めたもぐさを、患部に刺した鍼の頭にセットして火をつけます。

熱そうな見た目とは違って、お灸の付近がぽかぽかと温まります。

熱が鍼を伝わって身体の深い部分まで入り、さらにはお灸の輻射熱がとても気持ちよく、鍼の刺激とお灸の輻射熱の複合的な効果がある施術法です。
お灸の痕は残りません。

きゅう施術

きゅう施術に使用するもぐさ

灸施術に使用するもぐさ

きゅう施術に使用する「もぐさ」は、みなさんよくご存知の草餅などにも使われるヨモギからできています。

ヨモギの葉の裏をよく見てみると細かい綿毛がたくさんあります。
乾燥させたヨモギを石臼で挽き、その後ふるいにかける作業を何度も繰り返すとそれらが残り、黄金色のふわふわのもぐさができあがります。

もぐさには、精製の度合いが違うもの、使いやすく加工したものなど様々な種類があり、その使用法もそれぞれ異なります。
当治療所でも、色々な種類のもぐさやお灸を施術内容により使い分けています。

きゅう施術

きゅう施術は、モグサが燃える温熱によってツボを刺激する温熱療法のひとつです。

診断の結果から患者様の症状や状態にあわせた、お灸の種類や施術するツボを決定します。
ツボへお灸を行うと、温熱刺激で経絡に働きかけ、また血行も良くすることで、本来持っている自然治癒力を高め、症状や状態を改善します。

○ 点灸(てんきゅう)

点灸

もぐさを米粒の半分ほどの大きさにひねったとても小さなお灸を、ツボにのせてそっと線香で火をつけます。

もぐさはスーッと燃え、最後にチクッと熱さを感じます。

通常、ひとつのツボに数回行います。

当治療所では、お灸の痕が残らないように、灸点紙(きゅうてんし)という小さなシールをツボに貼り付け、その上からお灸を行います。

○ 台座灸・円筒灸(だいざきゅう・えんとうきゅう)

台座灸

小さな台座や紙筒の上にもぐさが乗っているお灸です。台座や紙筒の裏にはのりがついているので、お灸をツボに貼り付けて火をつけます。

じんわりやわらかい温熱のものから、しっかりとした温熱のものまで色々なタイプがあり、治療に適したタイプを選んで使用します。

これらのお灸は火のついたもぐさが直接お肌に触れないので、お灸の痕(あと)は残りません。

また当治療所では、冷えない体づくりに「おうちでお灸」もお薦めしていますので、患者様にあったツボの探し方やお灸のやり方もご指導いたします。

○ 温灸器によるオリジナル温熱施術

オリジナルの温熱施術

温灸器を使って皮膚上にある反応点や経絡に沿って行う、当治療所オリジナルの温熱施術です。

中に熱源を入れることで温灸器の先端部分が温まり、広い面積を温めることができます。

患者様の症状・状態に適したツボや経絡に沿って、ゆっくりと温熱マッサージを行うことで、患部の治療や全身の調整を行うだけでなく、体の中からぽかぽかと温まります。

気診

気診

「気診(きしん)」は「気」の状態を診断し、また気功などにより気の状態を整える、医師小田一先生が開発された東洋医学をベースとするシステムです。

私たちの体には「気」と呼ばれるエネルギーがあります。それら「気」の状態は、症状、体質、生活環境、飲食物、ストレスや気持ちの状態、自然現象など、様々な周りの環境により変化します。

「気診」では、センサーにした左手から伝わる「気」の反応を、首の側面にある胸鎖乳突筋の緊張・弛緩で確認します。

体を取りまく「気」の反応を診ることで、体全体や患部の気の状態、経絡の異常、どのような治療法が適するのかなどを診断します。

また、気功により「気」の落ち込んでいるところには充実させ、不要なものは取り除き、体全体の「気」を調和させきれいに整えます。

当治療所では、気診とはりきゅう施術を組み合わせることで、体をめぐる気・血や経絡を整えて、自然治癒力を向上させ症状や不調を取り除きます。